We’ve updated our Terms of Use to reflect our new entity name and address. You can review the changes here.
We’ve updated our Terms of Use. You can review the changes here.

Donat Korniyenko - nomenclature (sample)

by Jade Visions

/
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.

about

地味ながらもコンスタントなリリースを続けるクリミア人トラックメーカー、ドナート・コルニエンコによる同名大ヒットボリウッド映画のサントラが、サンディーヤ&ナビーヤ姉妹を始めとした旬のヴォーカリストを多数フィーチャーし、遂にドロップ!

去る2022年、ムンバイがカミスタン共和国と称しミクロネーションを断行すると同時に施行されたペルアミドン(※1)全面解禁に端を発した世界的鎮静剤系ムービーの隆盛はマサラ上映のダウナー化までも誘発。今やボリウッド鑑賞必須アイテムは『クラッカーからハンカチへ』(※2)劇的変貌を遂げ、剰えその音楽担当として東欧アンダーグラウンドミュージックシーンでのトランキライザー的役目を担ってきた彼に白羽の矢が立つまでに至る、などというシナリオ(※3)、一体誰が予想できただろうか?

『極めて実務的クリミア人が超越的迷路のようなインドの思考と感性を辿るその道すがら、期せずして自らを象嵌化してしまう旅路の記憶』とでも形容しようか──現代東欧音楽の語彙が中世ヒンドゥー教の神秘主義の伝統という枠の中でやや窮屈そうにはにかみをみせているかのような曲たちの佇まいは、あえて同映画の1シーン──京都の金戒光明寺でロケが行われた日本人にはお馴染みのあのシーン──を踏まえて言うならば、巨大なボリウッドシーンへの狭き門を”茶室の躙口のように頭を低くしてくぐっていく”姿を想起させ、なんとも微笑ましい。

※1 =過酸化メタドン。"依存性のないヘロイン"と謳われ、世界の闇市場で爆発的に流通しているオピオイド系薬物

※2 『カーライカ イ マーライカ』=現地のチャンバ語でクラッカーが『カーライカ』、ハンカチが『マーライカ』と類似していることに起因する言葉遊び

※3 近年散見するボリウッド界へのクリミア人キャスト/スタッフの流入は、同国が2020年にいち早く大国からの完全独立という潮流の先鞭をつけたことへのカミスタン側の憧憬の念に起因する親和性に鑑みれば民族社会学的には頷ける部分もあろうか


【寄稿】藤代盛彬
ソシオメトリスト、ソシオミュージコロジスト、DJ。ラフキン大学(ULTX)計量社会学プログラム、博士課程修了(Ph.D.取得)。熱海大学音楽社会学部講師、同助教を経て2019年より龍晴大学社会学部教授。著書に『新・上から目線の音楽社会学』『"間メディア社会"成否の規定因』『本末転倒!?環境配慮型商品七つの大罪』(いずれもルキウス書房)

credits

released October 23, 2017

license

all rights reserved

tags

about

Jade Visions

Jade Visionsは、世界のどこかにありそうな曲を創作した上で、架空のアーティスト、アルバムジャケット等を捏造し、どこかの誰かが言いそうなあるある音楽評論とアーティストコメントをライナーノーツとしてでっち上げるジョークレーベルです。

contact / help

Contact Jade Visions

Report this album or account

If you like Jade Visions, you may also like: